きゃとらばのどうしようもないブログ ~男子の育児~

愉快な男児とその母の日常をマンガやイラストで描きます。

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最初で最後の、父への手紙

今週のお題「おとうさん」

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生まれて初めて手紙を書きます。

お父さん、あなたが旅立ってちょうど1年が経ちました。家族は今までと大きく変わることなく日常を送っています。でも、まだみんなそれぞれに大きな喪失感を抱え、それと向き合い、折り合いをつけながら過ごしているのだと思います。

特に母は、あなたの話をすると涙を浮かべ、家族の中でも一際深い悲しみに沈んでいるように見受けられます。私もふと悲しみが前触れなく湧き上がる時があり、一人隠れて涙を流す日々です。

些細な世界の風景が、何の関係もないようなのに、あなたと繋がることがあって、例えば夕焼けひとつを見ても、ああ、きっとこんな色の空を、いつかあなたも見ていたのだろうと…季節の匂いも、柔らかな陽光の温もりも、いつか通ったあの道も、実家の玄関の扉も…あなたが見ていたであろう風景を、どんな気持ちで毎日見つめていたのだろうと、あなたになって考えるのです。

私も子供をもうけ親となりましたが、世話に追われる時間ですら、時に立ち止まって思います。かつて子供だった私たち兄弟があなたの目にどんな風に映っていたか。子供が笑い、泣き、美味しそうにご飯を頬張る姿、こんな光景を、あなたもきっと、今の私と同じ目線で見ていたのだろうなと。

先日、お父さんが夢に出てきました。きっと遊びに来てくれたんですね。今までの厳しいあなたを知っている娘としては、来てくれた事に驚きましたが、嬉しかったです。

でも、夢の中とは言え、亡くなった場面から生き返るのは反則だと思います。急にぱっと目を開けて、まるで今までちょっと寝てたんだよって風に起き上がるのですから。私は思わずあなたの腕に縋り付いて泣きましたよ。お父さん、お父さんって。小さな子供みたいに。あなたは「参ったなぁ」という顔で笑っていましたね。それから他愛もない会話をしていた気がします。具体的な話は覚えていません。ただ、覚えてはいないけれど、せっかくお父さんと話が出来るのだから、よく聞いておこうと思って話をしていた事は覚えています。

目が覚めて、夢だったか…とガッカリ半分、でも夢で逢えた!喜び半分です。夢とは、なんと残酷で甘美なのでしょう。それでも、現実でもう逢うことは叶わないのだから、残酷であっても、夢で逢えたことで私は前向きな気持ちになれました。そこではまた再会を果たせる可能性があるのですから。

そして、お父さん。私はほんの少し死ぬのが怖くなくなりました。彼岸であなたが待っていると思えば、それも悪くないなと思うようになったからです。もちろんまだまだそちらへ行くつもりはありませんが、時がくれば、おいおい旅支度も進めて参りますので、その時は水先案内を宜しくお願いします。

どうか、私たち家族を見守っていてください。

またいつか、どこかで。

 

あなたの娘より。

 
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