前回からの続き。
もったいぶらずに結論からいうと、精密検査の結果は、
ASC-US…軽度扁平上皮内病変疑い
との事であった。
HSILから3段階くらい軽度の結果である。もちろんガンではない。いい結果に終わったわけだが、拍子抜けというか、再検査でこんなに変わるもんなのか?正直疑問が拭えないが、産後に再検査するとして、とりあえずはこの話は一件落着とした。
せっかくなので、精密検査の話をすることにしよう。
以前のクリニックで行った子宮がん検診は、細胞診といって、子宮頸部の細胞をブラシなどで採取する検査。
それで、今回転院先の市民病院で行った精密検査は、コルポスコープ、組織診。
コルポスコープは拡大鏡診。組織診は、組織を採取して検査すること。
…この検査、調べてみても、あんまり痛かった話は聞かないんだけど。
私のときは激痛だった。別段痛みに弱いわけじゃないのに、痛さで脚も手も震えた。
担当医が女医だったんだけど、まず最初の膣内を開く器具の入れ方がおかしかった。
いや、おかしいかどうか最初は気づかなかった。なんか違和感、程度だった。キリキリ開いていった時、違和感は強まっていった。すでに痛い。
自分の目で見えるわけではないので、正確なところは分からないのだが、本来真っ直ぐ突っ込まれなければならない器具が、微妙に曲がったまま奥に突っ込まれた感じなのだ。それが重力でさらに傾き、おかしなままこじ開けようとしているのだから、痛いに決まっている。
私は前回の出産後、お股を2時間弱縫われ続けた女だぞ!こんな検査で弱音を吐いてたまるか!!と意味不明な我慢大会が始まった。
グリグリ、グリグリ…。なにやってんだか、ずっとグリグリされる。いた、いた、イタタタタ!!
少しの辛抱と思って耐えていたが、異様に長い。脚は震えるし、手は肘掛を思い切り掴んでいた。我慢できずに息が乱れ、フー、フーと口から情けない音が漏れる。お産か。
そのうち、チョキ…と内部の何かを切り取る感触があった。焼けるような鈍い痛み。それを数回。涙が出た。やっと終わった。出産以来の久々の拷問だった。
この女医はそっけないし経歴も浅いし、最悪だった。このままではこいつが担当医になってしまう。嫌だ。
検査終了後、看護師さんがアフターフォロー的な面談をしてくれた。
丁寧に今後のことなどを話してもらい、最後に
「もし困ったこととか、医師に直接言いにくいことなどがあったら、何でも相談してくださいね」
と言って頂けたので、担当医の変更を申し出た。
建前上は、以前と同じA先生のほうが慣れているので…と言ったが、本音は
もう二度とあの女医に関わりたくないという真っ直ぐな思いだった。
ここからは偏見丸出しなんだけど、婦人科系の女医さんて容赦ない人が多いというか
女に対して厳しい人が多くない?
今回も明らかに痛みで震える私を完全スルーとか
他の人から聞いた話だと、これくらい我慢できなきゃ子供産めないわよ!!と言い放ったりとか(いや産めたし言われた彼女は3人も)
男性のほうが、「大丈夫?」とか「痛かったら言ってね」とか確認したり、もうちょっとだからごめんね~とかフォローが厚い気がする。…たまたま周囲の女医がそういう人間だっただけかもしれないが。出来ることなら、本来は婦人科系は女性医師に診てもらいたいんだけど。中々いい人と出会えない。残念。
こうして私の中に新たなトラウマを植えつけた検査は無事?終わり、次回の妊婦健診で冒頭の検査結果が伝えられるのだが、
「ポリープも取っちゃったみたいですね」
とA先生に言われ、私はポカンとなった。え?取った?あの時?だから妙に長かったの?
「出血は大丈夫だった?」
「はぁ…最初のほう、少しだけ…」
取るなら取るって最初に言えよ、あの女医!!
帰宅後ネットで調べたら、ポリープ切除は妊娠初期だと流産の恐れがあるので中期にやるのが一般的のようだ。これを知ってゾッとした。
医者の判断で大丈夫と確信したからやったんだろうが(そうと信じたい)、あれだけ以前のクリニックでポリープいじると危ないから今はこのままでって言われたのに、一体患者は何を信じればいいのか。それとも検査にポリープ出す必要でもあったのか?
今更だし結果オーライで済んだから良かったようなものの、事前説明くらいは欲しい。
ちなみに、あの拷問もとい検査後、あまりにお股が痛いので、しばらく待合の椅子で痛みが引いて歩けるようになるまで座っていた。
二度とやりたくない。
…産後また再検査するんだけどね…。
ふと、
私ポリープ取ったし検査結果も軽度だったし、ハイリスク妊婦じゃなくない?
と思ったけれど、以前のクリニックにはもう戻ることもできず(転院の際に出産入院予約を取り消されてしまった)、ガンだの転院だの振り回されて、ただただ疲れが…。
まあ、子供は無事で済んだし、A先生は相変わらず癒し系だし、それで良しとしておこう。
まとめて書くとサラっと終了した感じだが、精密検査の結果が出るまでの2週間は、心穏やかではなかった。しかし結果がハッキリ出るまでは、どんなに私が焦ったり落ち込んだりしたところで、いたずらに精神をすり減らすだけだと考え直し、途中からは、あまり考えないようにしていた。
もろ手を挙げて問題なしと喜べる検査結果ではなかったものの、最悪の事態は回避されたので夫婦共々ホッと胸を撫で下ろした。その日は夫も酒を飲みながら「良かったなぁ」と涙ぐんでいた。この人酔っ払うと涙もろくなるんだよねぇ。
女性の皆様、子宮がん検診は、できれば毎年受けたほうがいいんですってよ!
特にこれから妊娠を希望する妙齢の女性は検査必須です。もしも手術が必要になった場合でも、発見が早ければちゃんと子宮の温存が可能なので、心配無用。何もなくシモの検査は気が引けるかもしれませんが、私のように妊娠時の検査で引っかかるよりはマシです…。
私は今後、定期的に検査は必ず受けようと考えています。がんコワイ。
そんな感じで、子宮がん検診の話はひとまず終了です。
長々お付き合いいただきありがとうございました~!
次回は、恐怖!原因不明の足裏痛!の話です。